新卒初任給を28万円へ 地方企業の待遇引き上げをどう読むか
株式会社福徳不動産が、2027年度新卒採用の初任給を28万円に設定すると発表しました。あわせて既存社員のベースアップ(総額プラス5%)も打ち出し、正社員の平均給与は530万円超を見込むとしています。地方に本社を置く企業の待遇水準が動いていることは、勤務地の選択肢を広げて考えたい20代にとって参考になる材料です。
発表された内容
株式会社福徳不動産は、2026年8月4日に開催した第28期経営方針発表会において、2027年度新卒採用の初任給を28万円に設定することを発表しました。プレスリリースは2026年8月24日に公開されています。発表資料によれば、長崎県内の地場企業でトップクラスを目指す水準としています。
あわせて、既存社員に向けたベースアップも示されました。総額でプラス5%の年間給与引き上げを行い、正社員の平均年齢は32歳、平均給与は530万円超を見込むとしています。昨年度には約1億円(15%)の昇給を実施しており、2年連続での待遇改善にあたると説明されています。
制度と事業の中身
公表資料では、給与以外の仕組みにも触れられています。事業部門と内勤部門それぞれに合わせた資格取得インセンティブ制度とスキル評価制度を新設し、全部門で成長が評価される環境を整えるとしています。
背景として挙げられているのは業績です。同社グループは第27期に売上規模100億円に到達し、次の目標として300億円を掲げています。人員をほぼ増やさずに収益性を高めたという経営モデルにも言及があり、賃貸管理部門では3年で売上5億円増を目指す目標が宣言されました。アセットマネジメント事業では4億円の売上を目標としています。会社概要によれば、設立は2000年05月、資本金は1000万円、上場は未上場と記載されています。
第二新卒視点でのポイント
初任給の額そのものよりも、その水準がどう維持されるかを見る視点が役に立ちます。
- 初任給と、入社数年後の実際の給与の差を確認する。今回の発表では正社員の平均給与が530万円超と示されていますが、平均年齢32歳という前提と合わせて読むと、自分がその位置に立つまでの道筋がイメージしやすくなります
- 昇給の根拠が制度になっているかを見る。資格取得インセンティブやスキル評価制度のように、何をすると評価が上がるかが明文化されているかは、面接で具体的に聞ける論点です
- 生産性で収益を伸ばす方針は、一人あたりの担当範囲にも関わります。管理戸数を人員を増やさず拡大する計画が示されている場合、実際の業務量や体制がどう変わるのかを面接で確認しておくと、入社後の見通しが立てやすくなります
- 地方本社の企業でも高い初任給水準を掲げる例が出ています。生活費との兼ね合いを含めて、勤務地を都市圏に限定せず比較してみると、選択肢の幅が変わることがあります
発表資料は今後の目標を含む内容です。掲げられた計画と、すでに実施された施策(昨年度の昇給など)を分けて読み、面接では前者について進捗の実態を尋ねる姿勢が、判断材料を増やすことにつながります。
