職場で本音が言えない理由 調査が示す環境の壁
都市部で働く一般社員と経営層を対象にした、職場のコミュニケーション課題に関する調査結果が2026年9月2日に公表されました。精神的な疲れやストレスを感じる人は「よくある」29.5%、「たまにある」44.1%で、社内で率直な議論をしにくいと感じる人も一定数いることが示されています。福利厚生や職場環境をどう見るかは、転職先を選ぶ20代にとっても判断材料になります。
公表された調査の内容
ログハウスを手がける株式会社ビックボックスが、職場のコミュニケーション課題と福利厚生としての自然派オフサイト施設に関するニーズ調査の結果を公表しました。調査期間は2026年8月13日から2026年8月17日まで、対象は都市部の企業で働く一般社員および経営者・役員で、調査人数は1,028人です。
発表によると、日々の業務や職場環境で精神的な疲れやストレスを感じるかという問いに対し、「よくある」が29.5%、「たまにある」が44.1%でした。また、会議室などの社内環境でリラックスして率直な意見を伝えたり踏み込んだ議論をすることが難しいと感じるかについては、「よくある」19.0%、「たまにある」39.4%という結果です。
本音を話しにくい理由と求められる環境
本音での相談や会話をしにくい理由としては、次の項目が上位に挙げられています。
- 周囲の目や耳が気になる:35.3%
- 「仕事の場」と意識してしまう:34.5%
- 業務に追われ余裕がない:30.2%
一方、社外に場所を変えることで話しやすくなった経験については「よくある」15.7%、「たまにある」36.2%でした。深い信頼関係や有意義な議論に必要な環境としては、リラックスできる自然や緑のある環境が33.2%、役職や立場を忘れられるフラットな雰囲気が31.9%と続きます。
経営者・役員側では、チームの結束を高めたり深い議論を行える特別な場を用意できているかという問いに対し、「あまり用意できていない」31.5%、「まったく用意できていない」17.6%という回答が示されました。福利厚生の課題としては、社員同士のコミュニケーション機会の創出不足が24.6%で最も多く、心身のリフレッシュ・メンタルケア機会の不足22.2%、部署や役職を越えた交流機会の不足20.5%、福利厚生の魅力不足17.8%が挙がっています。
オフサイトミーティングや社内合宿への魅力については「非常に魅力を感じる」11.0%、「やや魅力を感じる」33.5%。施設に求める要素は、木の温もりやリラックス効果のある空間30.5%、自然に囲まれた非日常的な環境27.0%、サウナや温泉などのリフレッシュ設備25.1%の順でした。自然や木の温もりを感じられる施設がエンゲージメントやモチベーション向上につながると思うかについては、「非常につながると思う」15.1%、「ややつながると思う」41.6%という回答です。
第二新卒視点でのポイント
この調査は施設を提供する事業者によるもので、結論も自社の商品領域に沿っています。その前提を踏いた上でも、率直な議論をしにくい理由の上位に「周囲の目や耳が気になる」35.3%や「仕事の場と意識してしまう」34.5%が並んでいる点は、転職先を見るときの視点として使えます。
第二新卒で入社する場合、最初の数か月は分からないことを聞ける相手がいるかどうかが働きやすさを大きく左右します。面接や面談では、次のような点を確認しておくと入社後の見通しが立てやすくなります。
- 部署や役職を越えて話す場が、行事としてではなく日常の業務にどう組み込まれているか
- 一対一の面談や相談の機会が、頻度と担当者を含めてどう決まっているか
- 福利厚生として何があるか、そして実際にどれくらい使われているか
求人票に並ぶ制度の名前だけでは、使われている制度なのかは分かりません。経営層の回答で「あまり用意できていない」31.5%という声が一定数あることを踏まえると、制度の有無より運用の実態を聞くほうが、自分に合う職場かどうかの判断に近づきます。福利厚生の魅力不足を課題に挙げた回答が17.8%あった点も、企業側がこのテーマを模索している段階にあることを示しています。逆に言えば、面接で具体的に尋ねても不自然ではないテーマだと考えられます。
