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給与・年収データ時点 2026/09/01

第二新卒の年収相場をデータで読む

第二新卒の年収相場は一つの数字ではなく、求人の想定年収の幅と地域・職種の違いとして現れます。当社取扱いの募集中求人12,378件と、有価証券報告書で平均年間給与を開示している上場企業1,772社の集計から、実際の分布を確かめます。この記事では、想定年収の下限・上限の中央値、地域や職種による差、そして「相場」と個別求人に差が出る理由までを順に整理します。

「第二新卒の年収相場はいくらか」という問いに、一つの金額で答えるのは難しいものです。ただし、実際に募集されている求人の想定年収を集めて分布を見れば、自分の希望や現在の年収がどのあたりに位置するかは把握できます。

当社取扱いの募集中求人(集計時点は2026/09/01)は12,378件で、想定年収の下限の中央値は400万円、上限の中央値は600万円でした。このうち職種未経験OKの求人は5,300件、募集中求人に占める割合は42.8%で、その想定年収下限の中央値は350万円、上限の中央値は502万円です。第二新卒で職種を変える前提なら、後者の水準のほうが実感に近い数字になります。

「相場」は一つの数字では表せない

求人票に書かれている想定年収は、多くの場合「下限〜上限」の幅で示されます。この幅は、同じポジションでも経験や選考評価によって提示額が変わることを前提にしたものです。したがって「相場」を語るときには、下限側を見ているのか、上限側を見ているのか、あるいは全社員の平均を見ているのかで、まったく違う数字になります。

全体の下限中央値である400万円と、職種未経験OK求人の下限中央値である350万円の差も、この構造から生まれます。前者には一定の実務経験を求める求人が含まれ、後者は未経験からの受け入れを前提にした求人に絞られているためです。自分がどちらの母数に近いかを意識せずに数字を比べると、必要以上に高い、あるいは低い相場観を持ってしまいます。

相場を知る目的は、順位を付けることではなく、提示された条件が説明可能な範囲にあるかを判断する材料を持つことです。

また、想定年収には固定残業代や賞与の見込みが含まれる場合と含まれない場合があり、記載方法は求人によって異なります。同じ金額でも、月々の固定支給額に差が出ることがあるため、金額だけの比較には限界があります。

当社取扱求人の想定年収の実勢

次の表は、当社取扱いの募集中求人のうち想定年収の下限が記載されているものを、下限の金額帯ごとに分けた件数と割合を示したものです。自分の希望額がどの帯に入り、その帯にどれくらいの求人があるのかを確かめる材料になります。

想定年収の下限で見た募集中求人の分布
想定年収の下限求人件数割合
300万円未満783件6.3%
300〜349万円2,203件17.8%
350〜399万円2,455件19.8%
400〜449万円2,442件19.7%
450〜499万円1,296件10.5%
500〜599万円1,628件13.2%
600万円以上1,571件12.7%

当社取扱いの募集中求人のうち想定年収下限の記載がある12,378件が母数。想定年収は経験・スキルに応じた幅の下端であり、必ずその額が提示されるという意味ではありません。

見るべきは、特定の帯が突出しているかどうかではなく、自分の希望額より上の帯にどれだけ求人が積み上がっているかです。集計では、想定年収の下限が400万円以上の求人は6,937件で、募集中求人に占める割合は56.0%でした。過半が400万円以上の下限を提示している一方で、それを下回る帯にも一定の件数があり、下限額の低い求人がすべて条件面で不利というわけでもありません。下限が低い求人には、未経験からの受け入れを想定して幅を広く取っているものが含まれます。

労働条件の面では、年間休日の記載がある募集中求人のうち、年間休日120日以上の割合は75.3%でした。年収の水準と休日の条件は別の軸なので、両方を並べて見ておくと、金額だけでは見えない差に気づきやすくなります。

地域による差も無視できません。次の表は、求人件数の多い上位の都道府県について、件数と全体に占める割合、想定年収下限の中央値、職種未経験OKの割合を並べたものです。

求人件数の多い都道府県と想定年収の下限
都道府県求人件数全体に占める割合想定年収下限の中央値未経験OKの割合
東京都5,900件47.7%420万円36.8%
大阪府860件6.9%400万円44.3%
愛知県815件6.6%400万円46.9%
神奈川県569件4.6%400万円38.8%
北海道430件3.5%377万円51.4%
埼玉県297件2.4%400万円48.1%
福岡県284件2.3%350万円44.7%
静岡県261件2.1%360万円47.1%

当社取扱いの募集中求人12,378件のうち、件数の多い上位8地域。割合は全求人に占める割合、中央値は各地域の想定年収下限の記載がある求人で計算しています。

この表は、住みたい地域と求人量・条件の関係を見るために使えます。集計では、東京の募集中求人は5,900件で想定年収下限の中央値は420万円、大阪は860件で400万円、愛知は815件で400万円でした。件数が最も多い東京の下限中央値が他地域より高い傾向はありますが、これは職種構成の違いも反映しているため、同じ仕事をすれば必ず差が出るという意味ではありません。職種未経験OK求人に絞ると、東京の下限中央値は370万円、大阪は352万円で、全体の数字より下がります。未経験前提での提示水準を見たいときは、この絞り込んだ数字のほうを参照してください。

職種による違いも見ておきましょう。次の表は、全体と、第二新卒の応募が多い営業職・施工管理を並べ、件数、想定年収の下限・上限の中央値、未経験OKの割合、年間休日120日以上の割合を比べたものです。

職種グループ別に見た募集中求人の条件
職種求人件数想定年収下限の中央値想定年収上限の中央値未経験OKの割合年間休日120日以上の割合
全体(全職種)12,378件400万円600万円42.8%75.3%
営業職2,640件400万円600万円55.3%75.3%
施工管理1,360件400万円700万円39.0%64.2%

当社取扱いの募集中求人の集計。営業職・施工管理は職種分類を列挙して固定した範囲で、年間休日の割合は記載のある求人が母数です。

この表では、金額の列だけでなく未経験OKの割合と休日の列も合わせて読むのがポイントです。想定年収下限の中央値は営業職が400万円、施工管理が400万円と近い水準ですが、職種未経験OKの割合は営業職が55.3%、施工管理が39.0%と差があります。入りやすさと金額水準は別の軸で動くため、「年収が高い職種ほど未経験では入れない」と単純に決めつけることはできません。

上場企業の平均年間給与の分布

企業側の水準を見る材料として、有価証券報告書で開示されている平均年間給与があります。次の表は、当社データベースが対象としている開示企業を、平均年間給与の金額帯ごとに分けた社数と割合です。

上場企業の平均年間給与の分布(有価証券報告書)
平均年間給与社数割合
400万円未満15社0.8%
400〜499万円131社7.4%
500〜599万円351社19.8%
600〜699万円448社25.3%
700〜799万円380社21.4%
800〜999万円332社18.7%
1,000万円以上115社6.5%

有価証券報告書で平均年間給与を開示している上場企業1,772社(各社の最新期)が母数。全社員の平均であり、勤続年数の長い社員を含むため、20代・中途入社時の提示額とは水準が異なります。

この表を見るときに最も大切なのは、これが全社員の平均であり、勤続年数の長い社員や管理職を含む数字だという点です。20代・中途入社時の提示額とは水準が異なるため、そのまま自分の目標額として使うと現実から離れます。集計対象は1,772社で、平均年間給与の中央値は690万円、下位側の四分位は587万円、上位側の四分位は803万円でした。平均年間給与が600万円以上の企業の割合は72.0%です。

この数字の使い道は、目標額の設定ではなく、応募先の給与水準の「上のほう」を推し量ることです。開示された平均が高い企業は、長く在籍した場合の到達点が高い可能性を示しますが、入社時の提示額を保証するものではありません。逆に平均が低めの企業でも、若手の初任給水準や昇給の設計は別に見る必要があります。

相場と個別の求人に差が出る理由

集計値と、目の前の求人票の金額が食い違うのは自然なことです。差が生まれる主な理由を整理しておくと、条件の受け止め方が変わります。

  • 母数の性質が違う。集計は当社取扱いの募集中求人という限られた集団の実勢で、世の中の相場そのものではありません
  • 想定年収の幅の意味が違う。下限は最低保証に近い意味で書かれることもあれば、未経験者を含む広い幅の下端として書かれることもあります
  • 手当や賞与の扱いが違う。固定残業代や賞与見込みを含むかどうかで、同じ表記でも月々の支給に差が出ます
  • 職種構成と地域構成が違う。地域の中央値は、その地域に多い職種の水準を強く反映します
  • 選考評価が反映される。同じ求人でも、経験の近さや資格の有無で提示額が幅の中で動きます
  • 全社員平均と入社時提示額は別物です。有報の開示数値は在籍者全体の平均であり、20代の提示額とは水準が異なります

これらを踏まえると、集計から言えるのは「この水準の求人がどれくらいの量あるか」までで、「あなたにいくら提示されるか」は言えません。相場は判断の出発点であって、答えではありません。

求人票で確認しておきたいこと

  • 想定年収に固定残業代が含まれるか。含まれる場合は、何時間分に相当するかを見て、実質の基本給水準を把握します
  • 想定年収に賞与の見込みが含まれるか。業績連動の場合は変動幅があるため、下振れしたときの年額を想像しておきます
  • 下限と上限のどちらに近い提示になりそうか。求める経験と自分の経歴のずれを面談で言語化しておくと、想定と結果の差が小さくなります
  • 昇給・評価の仕組みが説明されているか。入社時の額より、その後どう上がるかのほうが数年後の差につながります
  • 年間休日と所定労働時間の記載があるか。年収が同じでも、時間あたりの条件は変わります
  • 勤務地の範囲と転勤の有無。地域によって求人の条件水準が異なるため、配属先の想定は確認しておきたい項目です
  • 試用期間中の待遇が本採用と同じか。異なる場合は、その期間の支給額を確かめておくと安心です

よくある質問

未経験の職種に応募すると年収は下がりますか

必ず下がるとは言えませんが、集計上は水準が違います。当社取扱いの募集中求人では、全体の想定年収下限の中央値が400万円に対し、職種未経験OK求人では350万円でした。現職の年収と比べるときは、未経験OK求人側の数字を基準にすると見通しを立てやすくなります。

提示された年収が相場より低いか判断したいときは

同じ地域・同じ職種・同じ未経験可否の条件でそろえた数字と比べるのが基本です。全体の中央値と比べると、条件の違いが混ざって判断を誤りやすくなります。表の地域別・職種別の列を使って、自分に近い区分の水準を確認してください。

上場企業の平均年間給与が高い会社なら入社時も高いですか

そうとは限りません。有価証券報告書の開示数値は全社員の平均で、勤続年数の長い社員を含むため、20代・中途入社時の提示額とは水準が異なります。開示数値は在籍を続けた場合の到達点をうかがう材料として使い、入社時の額は求人票と面談で確かめるのが確実です。

手取りはどのくらいになりますか

控除の内容は個人の状況で変わりますが、独身・扶養なし・東京都の前提で概算すると、年収400万円(賞与なし)の手取り年額は約317万円、年収350万円(賞与なし)では約279万円となります。あくまで概算で、住宅手当や交通費の扱い、住民税の課税タイミングによって実際の入金額は変わります。

年収より休日を優先してもよいのでしょうか

優先順位は人それぞれですが、両方を同じ表で見ておくと納得感のある選択ができます。当社取扱いの募集中求人では、年間休日の記載があるもののうち年間休日120日以上の割合は75.3%で、金額水準とは別の軸で選択肢が広がっています。

第二新卒視点でのポイント

第二新卒の段階では、相場との比較そのものより、「どの母数と比べているか」を意識することが実務的です。まずは自分が応募しようとしている区分——地域、職種、職種未経験可否——を決め、その区分の想定年収下限の中央値を基準に置いてください。全体平均や上場企業の平均年間給与と自分の額を直接比べると、判断がぶれやすくなります。

次に、求人票の想定年収を「幅」として読み、幅の中で自分がどこに位置づけられそうかを面談で確かめておくと、内定時の提示額に驚くことが減ります。固定残業代や賞与の扱い、昇給の仕組みまで確認しておくと、入社後の見通しが立てやすくなります。

最後に、年収は複数の条件のうちの一つにすぎません。年間休日、勤務地、経験の積み方といった軸を並べたうえで、自分にとって譲れない順番を書き出しておくと、比較の基準がぶれずに済みます。集計値は判断材料として使い、最終的な判断は自分の条件と照らして行ってください。

自分の場合はどうなるか、データを見ながら相談したい方へ

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データ出典: 当社取扱求人12,378件の集計(2026/09/01時点)・有価証券報告書開示データ

本記事は自社データベースの集計値をもとにZangle Career Connect 編集部が作成しました。統計値は集計処理から機械的に転記しており、求人データの更新にあわせて数値も更新されます。 誤りにお気づきの場合はこちらからご連絡ください。