年収400万円の手取りはいくら?求人データで見る位置
年収400万円(賞与なしの前提)の手取り年額は、独身・扶養なしのモデルで約317万円が目安になります。当社が取り扱う募集中求人12,378件(集計時点は2026/09/01)と、有価証券報告書で平均年間給与を開示している上場企業1,772社の集計から、この金額が求人市場のどのあたりに位置するかも合わせて示します。手取りの内訳、年収が50万円違ったときの差、求人票の年収表記の読み方までをまとめました。
年収400万円の手取りは年間およそいくらか
結論から書くと、年収400万円(賞与なし・独身・扶養なし・東京都在住のモデル)の手取り年額の概算は約317万円です。額面と手取りの差は、所得税・住民税と、健康保険・厚生年金・雇用保険といった社会保険料が給与から差し引かれることで生まれます。額面をそのまま生活費の計算に使うと、実際に口座へ入る金額との間にずれが出ます。
月あたりで考えると、賞与なしで年収400万円を12回に分けた額面月給は33万円にあたります。この場合の手取り月額の概算は約26.2万円です。家賃や固定費の上限を考えるときは、額面月給ではなくこちらの金額を出発点にすると見通しが立てやすくなります。
引かれるものは大きく分けて次の2種類です。社会保険料は健康保険料・厚生年金保険料・雇用保険料で、標準報酬月額をもとに決まり、勤務先の加入する健康保険組合や住んでいる地域によって料率が変わります。税金は所得税と住民税で、所得税は給与から毎月概算で差し引かれて年末調整で精算され、住民税は前年の所得をもとに翌年度から差し引かれます。転職した年は前職の所得に応じた住民税が課されるため、同じ額面でも手取りの見え方が変わる点は押さえておきたいところです。
額面と手取りの対応を早見表で確認する
次の表は、額面の年収・月給に対して、社会保険料と税を差し引いた手取りの概算がいくらになるかを段階的に並べたものです。自分が提示されている金額、あるいは目標にしている金額に近い行を探して、額面と手取りの開き方を確かめてください。
| 額面月給 | 手取り月額(概算) | 年収(賞与なし) | 手取り年額(概算) |
|---|---|---|---|
| 20万円 | 約16.2万円 | 240万円 | 約195万円 |
| 22万円 | 約17.7万円 | 264万円 | 約213万円 |
| 24万円 | 約19.3万円 | 288万円 | 約231万円 |
| 25万円 | 約20.1万円 | 300万円 | 約241万円 |
| 26万円 | 約20.8万円 | 312万円 | 約250万円 |
| 28万円 | 約22.4万円 | 336万円 | 約268万円 |
| 30万円 | 約23.9万円 | 360万円 | 約287万円 |
| 32万円 | 約25.4万円 | 384万円 | 約305万円 |
| 35万円 | 約27.7万円 | 420万円 | 約332万円 |
| 40万円 | 約31.3万円 | 480万円 | 約376万円 |
手取りは概算です。独身・扶養なし・40歳未満・東京都(協会けんぽ)・賞与なしの前提で、社会保険料と所得税・住民税(令和7年度税制改正後)を機械的に計算しています。扶養家族の有無・お住まいの自治体・賞与の有無・保険料率の改定によって実際の手取りは変わります。
表を見るときのポイントは、額面が上がるほど手取りの増え方がゆるやかになることです。社会保険料は報酬に応じて増え、所得税は累進的に負担が重くなるため、額面の伸びがそのまま手取りの伸びにはなりません。ただしモデル条件(独身・扶養なし・賞与なし・特定の地域)を置いた概算であり、実際の控除額は加入する保険組合や扶養の有無、住んでいる自治体、賞与の割合によって前後します。あくまで見当をつけるための目安として使ってください。
年収が50万円違うと手取りはどれだけ変わるか
年収350万円のモデルでは手取り年額の概算が約279万円、年収400万円では約317万円、年収450万円では約355万円です。額面が50万円上がっても、手取りの増分はそれより小さくなります。転職で提示額が上がったときに「思ったより増えた実感がない」と感じるのは、この差によるところが大きいと考えられます。
ただし、額面が上がることの意味は手取りの増分だけではありません。厚生年金の保険料は将来受け取る年金額の計算に反映されますし、賞与や昇給率が額面をベースに決まる場合、その後の伸び方にも差が出ます。目先の手取りだけでなく、賞与の有無や支給実績、昇給の仕組みも合わせて確認すると判断しやすくなります。
もうひとつ注意したいのが、同じ年収でも賞与込みか賞与なしかで毎月の手取りが変わることです。賞与に比重が置かれている場合、月々の手取りは薄くなり、賞与月にまとまって入る形になります。家賃など毎月の固定費は月々の手取りで支えることになるため、内訳の確認が欠かせません。
求人市場のなかで年収400万円はどの位置か
当社が取り扱う募集中求人(全国・全職種、集計時点は2026/09/01)は12,378件で、想定年収の下限の中央値は400万円、上限の中央値は600万円でした。想定年収の下限が400万円以上の求人は6,937件、割合にして56.0%です。つまり募集中求人の過半が、下限の時点で400万円に届く水準で募集されていることになります。
比較対象として、下限が350万円以上の求人は9,392件(75.9%)、下限が450万円以上の求人は4,495件(36.3%)でした。350万円を基準にすると大半の求人が該当し、450万円を基準にすると該当は絞られます。年収400万円という水準は、当社取扱いの求人においては中間的な位置づけといえます。
次の表は、募集中求人を想定年収の下限の金額帯ごとに分け、それぞれの件数と割合を並べたものです。自分の希望額がどの帯に入り、その帯にどれだけの求人があるかを確かめる材料になります。
| 想定年収の下限 | 求人件数 | 割合 |
|---|---|---|
| 300万円未満 | 783件 | 6.3% |
| 300〜349万円 | 2,203件 | 17.8% |
| 350〜399万円 | 2,455件 | 19.8% |
| 400〜449万円 | 2,442件 | 19.7% |
| 450〜499万円 | 1,296件 | 10.5% |
| 500〜599万円 | 1,628件 | 13.2% |
| 600万円以上 | 1,571件 | 12.7% |
当社取扱いの募集中求人のうち想定年収下限の記載がある12,378件が母数。想定年収は経験・スキルに応じた幅の下端であり、必ずその額が提示されるという意味ではありません。
表を読むときは、これが「想定年収の下限」の分布である点に注意してください。下限は多くの場合、その求人で提示されうる最も低い水準を示すもので、実際の提示は経験や選考結果によって上限側に寄ることも下限付近に決まることもあります。また、下限の金額帯が高い求人ほど求められる経験も具体的になる傾向があり、件数が多い帯がそのまま応募しやすい帯とは限りません。
地域によって水準は変わる
募集中求人の件数は東京が5,900件と最も多く、想定年収下限の中央値は420万円でした。大阪は860件で中央値は400万円、愛知は815件で中央値は400万円です。想定年収の下限が400万円以上の求人の割合は、東京で66.7%、大阪で50.9%、愛知で52.0%となっており、地域によって開きがあります。
次の表は、求人件数の多い地域について、件数・全体に占める割合・想定年収下限の中央値・職種未経験OK求人の割合を並べたものです。勤務地の候補が複数ある場合、それぞれの水準と求人の厚みを見比べてください。
| 都道府県 | 求人件数 | 全体に占める割合 | 想定年収下限の中央値 | 未経験OKの割合 |
|---|---|---|---|---|
| 東京都 | 5,900件 | 47.7% | 420万円 | 36.8% |
| 大阪府 | 860件 | 6.9% | 400万円 | 44.3% |
| 愛知県 | 815件 | 6.6% | 400万円 | 46.9% |
| 神奈川県 | 569件 | 4.6% | 400万円 | 38.8% |
| 北海道 | 430件 | 3.5% | 377万円 | 51.4% |
| 埼玉県 | 297件 | 2.4% | 400万円 | 48.1% |
| 福岡県 | 284件 | 2.3% | 350万円 | 44.7% |
| 静岡県 | 261件 | 2.1% | 360万円 | 47.1% |
当社取扱いの募集中求人12,378件のうち、件数の多い上位8地域。割合は全求人に占める割合、中央値は各地域の想定年収下限の記載がある求人で計算しています。
表で水準の高い地域が見つかっても、そのまま実質的な余裕につながるとは限りません。家賃や通勤費といった生活コストは地域ごとに違うため、手取りから固定費を引いた残りで比べる視点が要ります。また件数の少ない地域では、集計値が一部の求人の内容に左右されやすい点も踏まえて読む必要があります。
上場企業の平均年間給与と比べるときの注意
有価証券報告書で平均年間給与を開示している上場企業1,772社の集計では、中央値は690万円、下位側の四分位は587万円、上位側の四分位は803万円でした。この数字だけを見ると年収400万円は低く見えますが、比べ方には注意が必要です。
有価証券報告書の平均年間給与は、その企業の全社員を平均した数値です。勤続年数の長い社員や管理職も含まれるため、20代・中途入社時に提示される金額とは水準が異なります。また、開示しているのは上場企業に限られ、持株会社や特定の業種では従業員構成の偏りが数値に影響することもあります。入社時の提示額の目安として使うより、その企業の給与水準の全体像をつかむ材料として見るのが現実的です。
次の表は、上場企業の平均年間給与を金額帯ごとに分け、社数と割合を示したものです。企業ごとの水準がどのように散らばっているかを確かめてください。
| 平均年間給与 | 社数 | 割合 |
|---|---|---|
| 400万円未満 | 15社 | 0.8% |
| 400〜499万円 | 131社 | 7.4% |
| 500〜599万円 | 351社 | 19.8% |
| 600〜699万円 | 448社 | 25.3% |
| 700〜799万円 | 380社 | 21.4% |
| 800〜999万円 | 332社 | 18.7% |
| 1,000万円以上 | 115社 | 6.5% |
有価証券報告書で平均年間給与を開示している上場企業1,772社(各社の最新期)が母数。全社員の平均であり、勤続年数の長い社員を含むため、20代・中途入社時の提示額とは水準が異なります。
表の分布は、企業間の差が小さくないことを示しています。気になる企業があれば、この分布のどのあたりに位置するかを見たうえで、求人票に書かれた想定年収と照らし合わせると、提示額の位置づけを整理しやすくなります。
求人票の年収表記を読むときに確認したいこと
年収の表記は求人ごとに前提が違います。同じ表記でも中身が異なることがあるため、次の項目を確認しておくと、入社後のずれを減らせます。
- 賞与が想定年収に含まれているか。含まれる場合、賞与の支給実績や算定方法まで書かれているかを見ると、月々の手取りの見当がつきます
- 固定残業代(みなし残業代)が含まれているか、含まれるなら何時間分でいくらかの内訳。内訳がわかると、基本給がいくらかを把握できます
- 想定年収の下限と上限のどちらに近い提示になりそうか。下限は最も低い水準を示すことが多く、上限は一定の経験を前提としている場合があります
- 昇給の頻度と実績、賞与の支給回数。同じ提示額でもその後の伸び方が変わるため、初年度だけでなく先の見通しに関わります
- 通勤手当・住宅手当などの各種手当が想定年収に含まれているか。含まれない手当がある場合、実際の受取額は表記と変わります
- 年間休日や所定労働時間。当社取扱いで年間休日の記載がある募集中求人のうち、年間休日120日以上の割合は75.3%でした。時間あたりの働き方を比べる材料になります
よくある質問
年収400万円の手取り月額はいくらですか
賞与なしで年収400万円を月々に均等に分けた場合、額面月給は33万円にあたり、手取り月額の概算は約26.2万円です。賞与がある場合は月々の額面がこれより下がり、手取り月額も少なくなります。求人票の内訳を確認してから月々の生活費を組み立てると安全です。
転職した年は手取りが変わりますか
住民税は前年の所得をもとに翌年度から差し引かれる仕組みのため、転職した年と次の年で手取りの見え方が変わることがあります。前職の所得が高かった場合、新しい勤務先で同じ額面でも手取りが小さく感じられる場合があります。給与明細の控除欄を確認しておくと、原因を整理しやすくなります。
未経験の職種に移ると年収は下がりますか
当社取扱いの募集中求人のうち職種未経験OKの求人は42.8%を占め、その想定年収下限の中央値は350万円でした。全体の下限の中央値400万円と比べると低めですが、あくまで下限の中央値であり、個々の提示額は経験や選考結果によって変わります。未経験可の求人の中にも幅があるため、求人ごとの上限や昇給の仕組みも合わせて見ておくとよいでしょう。
上場企業の平均年間給与と自分の提示額を比べてよいですか
有価証券報告書の平均年間給与は全社員の平均であり、勤続年数の長い社員を含みます。20代・中途入社時の提示額とは水準が異なるため、そのまま比べると実態から離れた印象になります。企業の給与水準の全体像を知る材料として使い、提示額の妥当性は同種の求人の想定年収と比べるほうが実際に近づきます。
第二新卒視点でのポイント
年収400万円という数字を見たときにまず確認したいのは、その内訳です。求人票を開いたら、賞与込みかどうか、固定残業代が含まれるか、含まれるなら何時間分でいくらかを順に見て、基本給がいくらになるかを自分で書き出してみてください。この作業をしておくと、複数の求人を同じ土俵で比べられるようになります。
次に、手取り月額の概算から家賃や固定費の上限を決めておくと、提示額を受けるかどうかの判断がぶれにくくなります。額面月給33万円に対する手取り月額の概算は約26.2万円で、額面と手取りには無視できない開きがあります。
最後に、初年度の提示額だけで決めないことです。当社取扱いの募集中求人(集計時点は2026/09/01)では想定年収下限の中央値が400万円、上限の中央値が600万円で、下限と上限には幅があります。面談の場では、上限に近づくにはどんな経験や成果が必要か、昇給や賞与の仕組みはどうなっているかを聞いておくと、入社後の見通しが立てやすくなります。
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